2005年 2月 
*現場で見た、今の「中国」* Vol. 2
 2005年2月9日旧正月を2年連続中国で迎えることになった。
チャイニーズ ニューイヤーを迎えながら、行く年来る年”中国バージョン”を書き綴ってみよう。
  第 二 回 行く年来る年”中国バージョン”
 昨年2004年中国は2年連続で9%を超える経済成長を遂げることができた。
私の会社においては資本が小さいこともあり緩やかな成長を基調にやってきたが、それでもも30%を超える売上増となった。
現在会計報告書を作成中であるが、最終収益は横ばいといった感じであろう。
 今や世界の工場といわれる中国、競争が激化してきているのは確実で、収益性を高めるには今これまで日本がやってきたように、徹底した個別原価管理が必要になって来ていると思う。
今年はこれに取り組むべく人材面の育成と、ドラスティックなリストラクチャリングを断行しなければと考えている。
特に個人経営者は今までのようなどんぶり勘定ではこれから生き残るのは難しくなるだろう。

 近年中国の迎春は派手になって来ていると社内の運転手が世間話をしてくれた。
20年前は家族が集まり新しい服を着て、一緒に食事をし、静かに新年を迎えるものだったようだ。
門扉の両側には家族の健康や安全、発展を意味する一家のスローガンのような言葉を墨で書いた紙を貼り、お金持ちの家では日本の門松のように、みかんが鈴なりになった鉢植えが一対置かれる。
日本の門松とは少々意味が違い、単純にみかんの色が金の色に近いことから、添喜発財【ゴンシー ファーヅアイ】(お金が儲かり発展する)の思いを込めているそうだ。
娯楽はもちろんマージャンとトランプが主流であっが、昨今海南島(香港の少し下にある島、中国のハワイと言われるところ)香港、日本など海外で過ごす人たちもいると言う、昔の組合の海外旅行といった感じでしょうか。
昨年、香港の観光客の4割は中国人というデーターもあるようだ。
また、贈り物や飾り物それに紅袋【ホン バオ】(お年玉)が派手になり、出費がかさむと愚痴をいう運転手である。
光物(金銀、宝石)を身に着けるのが好きな中国人の見栄からでしょうか。
質素倹約をむねとし、慎ましくそして人間らしく生きたいものだ・・・。
正月準備で飾り付けや花を買い求める人たち。最近みかんのほかに皐月や胡蝶蘭が
売られるようになった。(深?南油にて)
 中国の大晦日は開店している店も少なく、開けている店も午後5時を過ぎるとシャッターを下ろし始める。
晩御飯を食べそこねるところだったが、昼間街中を散策し下調べしておいた。
アパートの付近で一軒だけ日本料理店が旧正月も営業すると店先に張り紙してあるのを確認していたのだ、午後7時半ごろいそいそと出かけた、商店街は暗く、目的の日本料理店の行燈だけが鈍い光を放っていた。
オペラ調のかん高い女性の歌声だけが空しく日本人の耳に届いているだけだった。
私はそのテレビの前に鎮座し、歌手の後ろで踊る女性に見入っていた。
一時すると番組の中で、コントが始まった。胸に勲章を三個ぶら下げている父親に、二人の息子の嫁が抱えきれない贈り物もって新年の挨拶に来るという設定である。
その中で、息子の給料の話が出て、一人目の嫁は1,800元、二人目の嫁は1,880元と競い合っているのをコミカルに演じていた。
店員にあなたはいくらもらっていると聞くと返事が無かった。聞かずとも既に知っていた。
ベッドと食事つき残業込みで700〜800元(1万円前後)シンセンの平均賃金が2,000元と言われるが、やはり高いと感じざるを得なかった。
昨年より通訳も含めワーカーの初任給が高騰している。
これは後発で中国に進出してきた車関係の会社が相場を無視して給料設定をしていることに起因しているともっぱらの噂である。
実際に採用時面接する通訳候補は、広州にいる友達はいくらもらっている・・・と、切り出してくる。
10分ほどの面接の中で、通じない言葉をホワイトボードに書いて説明し、あなたは短い会話の中でこれだけ理解できない言葉があるにも関わらず、高給を要求するのは間違いだ、もっと勉強しなさいと、通訳としての鼻っ柱を折ってやるのが今や私の趣味のようになってきている。
私の話しを謙虚に受け止める人材を試用し、教育するようにしている。
後発の会社が、お金を出して優秀な人材を求めるのは解るが、お金があるからといって相場を無視することはあまりにも傲慢なやり方ではないだろうかと思う。

 大晦日ともなると夕方から爆竹の音が激しくなってくる。
午後11時50分ころからピークを迎える。
アパートのベランダや屋上から打ち上げ花火に爆竹が止め処と無く高層アパートの中で鳴り響く。
その音に反応して車の防犯装置が作動し、あちらこちらで防犯の電子音が拍車をかける。
午後3時を過ぎてもまだ人の迷惑を考えない輩が打ち上げ花火と爆竹に高じている。
今年の旧正月は暖かいこともあり、どこの家も窓を明け放ち、中国人特有の周りを気にしない特性を丸出しで、テレビのボリュームを全開にし、大声で笑う家族団らんの幸せそうな雰囲気が伝わってくる。
土を耕しても報われない農民、酷使されるワーカー、不自由な身体を見世物にして物乞いする人、2一掴みの中国民の豊かな暮らし、いつまで続くのだろうと考えてしまうが、そんなことは中国政府の考える事と割り切れても、その中で仕事する日系企業は如何に、自社はどの方向に進むべきか、真剣に考えなければいけない見極めの年になりそうな気がする。
隣のベランダから打ち上げられる花火
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